ヒアリングする際のコツ

最終更新日: 公開日: 2023年01月

普段から顧客へのヒアリングの重要性を説いているのだが,どうもヒアリングすることが難しいようだ.
そこで,今回はヒアリングのコツについて書いてみる.
ヒアリングシートを作れば,事前に何を聞けばよいか準備出来て,本番で焦ることもない.
それでもヒアリングは難しいようだ.

ヒアリング

ヒアリングが難しい

聞きたいことが定まっていない

そもそも,そのお客様に聞きたいことが何か,明確になっているだろうか?
まず,それを自問自答してほしい.

聞きたいことが定まっていない状態でお客様の時間を取るのは失礼にあたる.
それはお客様に聞かないと分からないことなのか?もよく考える必要がある.
調べて分かることをわざわざ聞く必要はない.
時間の無駄だし,「なんでそんなことを聞くんだ?」と怒らせるか,もしくは「こいつはダメな奴だ」と思われるだけである.

最終的に聞きたいことは「どういう風になっていればこのお客様は買ってもらえるのか?」ではないだろうか?
その前提を忘れてはいけない.

質問が悪い

どの辺が良いと思ってらっしゃいますか?

いきなり電話が来て,こう聞かれても回答する方は詰まってしまう.
曖昧な質問はするべきでない.

弊社の商品をどのように使っていただいてますか?

とかホームページを見ているなら,想像を働かせて,

御社のこの商品には弊社の〇〇〇〇〇〇(商品名)が使われていますか?

と聞くと,なおよい.

数値を確認しない

  • とても良い.
  • めちゃくちゃ軽い.
  • 小さいのが良い.
  • 結構,使いやすい.

商品の感想を聞くと上記のような回答をするお客様は多い.
普通の人はこれを聞き取って,報告書にまとめる.

しかし,ちょっと考えると分かるが,これで

その人の本当に希望していることは分かるのか?

相対的な曖昧さは役に立たない

まず,軽い,小さい,美味しいなどの形容詞.
そして,すごい,素晴らしいなどの形容詞.
これらは人によって相対的なものであり,実際のところどうなのかはさっぱり分からない.

どこに比べてという言葉が入ると少し具体的にはなるが,それでも相対的なことには変わりがない.
飲食業の難しさはここにあると思うが,製造業では絶対的な評価に替えることが可能だ.

つまり,

小さいというのはどのくらいのサイズですか?
10.0mm ですか?

有効数字まで入れると精度も分かってよりよいが,最初はそこまでは求めない.

どのくらいの小ささが必要なのか?
その小ささのおかげで何が良くなるのか?
また,他社製品ではそこまで小さいのはないのか?
(この質問は自分の無知をさらけだすので出来ればしないほうがよいが場合によっては聞いてもよい.)

数字を確認する.具体的な数値があれば,想像しやすい.

つまり,お客様が頭で思い浮かべている状況に近い状況をヒアリング側も再現できることになる.

まずは,その最初の段階が重要で,ヒアリングが出来ていない人はこのイメージの共有が出来ていないことが多い.

メリットを確認しない

例えば,「10cm サイズが小さく」なることにより,どういうメリットがあるのか?

  • 全体として,装置の奥行を 50cm ほど小さくすることが出来たので狭い場所におけるようになった.
  • その部品のサイズを下げられるため,従来より大きなモーターが使えるので製造スピードがあがった.
  • 他の機構を入れることができるようになったので,別の付加価値がつけられるようになった.

など,サイズが小さくなるだけでもいろいろなメリットが生まれる.

メリットも確認しておかないとサイズが小さいことがどのように良いのかという点について,誤解が生まれる可能性がある.
何が良いのかをしっかり確認する.

競合他社を確認しない

イメージの共有で重要なのは,お客様が販売側の会社のことをどう思っているかということもある.

他社を使用しているか聞くのはそのためである.

他社を使っていますか?

という質問は聞きにくいと思っている人も多いが別に聞いてよいことである.
嫌なら回答する必要はないのだから,回答できないと言われたら素直に引き下がればよいのだ.

使っています.

と言われたら,すかさず固有名詞を出すことだ.

それは〇〇〇〇〇社ですか?

と聞かないとそのまま会話が終わってしまうケースも多い.
なので「回答したくない」のかどうかをはっきりさせる.

△△△△△△社を使っていますよ.

と言われた場合,

△△△△△△社を使っているのはなぜですか?

と聞く.
そうすれば,そのお客様の選定基準が分かる.
選定基準が分かる」とはつまり,その商品を「選択した価値」が分かるということである.

何がいいんですか?

と聞いても回答してもらえないことが多いが,このように聞けば回答はもらえるはずだ.

使う用途によって,買う商品を使い分けているケースも少なくない.
その理由を聞けば,それがその商品に対してどう思っているかの本音が分かる.

何がいいんですか?だと回答する方も難しい.自分が聞かれる立場になって考えたほうがよい.
曖昧な質問には回答しづらい.

なぜヒアリング出来ないか?

ここまで来て分かっただろうか?

相手の身になっていないのが一番の原因なのである.

お客様の会社の社員になって設計や製造に使う立場になって本気で考えているのだろうか?
実際に使う身になって考えて見れば,「なんでこうなっているの?」という商品が生まれることはない.

 

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